釣り界、バスフィッシング界の将来に向けて新たな活動がスタートします。
我が国の人口は平成20年をピークに減少へと転じました。同時に少子高齢化が進行中の現在、釣りファンを増やすことはとても難しい状況です。だからといって何も手を打たなければ、団塊の世代が後期高齢者となる10年後(2025年)には釣りファンの大幅な減少は免れません。
大切なことは、「釣り人を減らさない努力」です。そして、釣り人が減少したとしても、よりよい釣り場環境を維持していくことが今後の課題となります。放流事業で成り立っている内水面の釣りの場合、この数年で釣り場の管理システムを見直さなければ、釣り界の2025年問題への対処が後手に回るでしょう。多くの漁協が遊漁料目的のさまざまな協力金をバスアングラーから徴収している状況下では、外来生物法に抵触しない範囲でブラックバスの有効利用を再考すべきだと私は考えています。一般社団法人全日本釣り団体協議会においても、ブラックバスを扱ううえでゾーニング案を推しています。
かく言う私も、あと数年で後期高齢者の仲間入りです。もうJB・NBCトーナメントの運営からは第一線を退いていますが、完全に引退するまでに釣り場環境を向上させる活動に道筋を付けるべく、WFG(ワールドフィッシングガイドサービス)や全国縦断チャリティーつり祭りを提案しました。また、JBプロトーナメントのステータスを高めることも必要ですが、一般のバスアングラーから注目されるトーナメントとしてジャパンスーパーバスクラシックを今シーズンからリニューアル致します。
WFGに関しては釣りと観光を結び付けることで、より多くの方からフィッシングガイドサービスを利用してもらえるようにこれからもPRとサービス(質)の向上に努めていきます。現在はバスフィッシングが中心ですが、軌道に乗れば他の釣りジャンルでもガイドサービスを充実させていきます。
今年からスタートする全国縦断チャリティーつり祭りは今号でも案内している通り、東北から九州まで8会場で開催します。釣りの楽しさを伝えていくイベントとして取り組んでいきますので、釣り人から業界関係者まで釣りに携わる若手のバックアップに期待しています。
ジャパンスーパーバスクラシックは、今年からローカル色の強いフィールドでも開催していくことになります。前述のように一般のバスアングラーから注目されるには身近に感じられる部分も必要だと考え、エレキ戦やレンタルボート戦をファイナルの舞台にも取り入れていきます。小規模のフィールドに対応できるように、クラシック出場者の総数も20名に限定しています。また、少数精鋭のクラシックアングラーによる『ゴールデンシリーズ』も現在企画中です。
JB・NBCは創立32周年を迎える今年、釣り界の将来に向けた新たな活動に取り組みます。関係各位にご協力いただきたく、よろしくお願い申し上げます。
2015年2月 前の画面へ戻る