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エトセトラ

JBトップ50 第1戦 ゲーリーインターナショナルCUP 伊藤康宏の2日目

春先から高水位を保ってきた早明浦ダム。2年連続でTOP50シリーズの開幕戦会場となった同ダムだが、ロケーションは前年とまったく異なっていた。

季節はそろそろスポーニングの準備に入ろうかという“プリ”の時期。広範囲のシャローでバスは確認できたが、見える魚はプラクティスから大会本番に向けて時間の経過とともにルアーへの反応が鈍くなっていた。

大会2日目、暫定4位に付けていた伊藤康宏選手に同船した。初日はスタート順に恵まれ、上流エリアの魚影が濃かったブッシュを中心に早い時間にリミットを揃えて4,920g。1日通して10フィッシュ、2回の入れかえでこのウエイトをマークした。

フィッシングスタイルは魚を視覚で捉えるサイトフィッシング。ショアラインの魚だから、「誰もが知っているような場所ばかり」だという。浅いレンジにいる魚ほど口を使わなくなり、レンジを下げる選手もいた中で、伊藤選手はこの日もショアラインをトレースするようにエレキを踏み、水中を凝視して魚を追いかけた。

2日目は最終フライトだったため下流エリアから順にクリークをチェックしていく。メインに流したのは岩盤がらみのガレ場やブッシュなど。この日は各クリークを巡るようにランガンを繰り返した。

障害物に着くバスは狙われやすい分、釣り人からのプレッシャーを受けやすく、数は減少傾向。ウロつくバスはもともと気難しいが、その中でも物陰に入ろうとする個体はルアーに反応してくれる可能性が高いという。

池原ダムで磨いたというクリアウォーターのリザーバーの釣りがこの早明浦ダムでどこまで通じるのか。大会3日目が流入量増加でキャンセルとなり、「今回はチャンスですね」と最終日となった2日目のスタートラインに立った。

しかし、この日は初日以上にバスはナーバスになっていた。バスは視界に入るけれども、ルアーへの反応は明らかに鈍くなっている。前日はすでにリミットメイクを完了していた9時を回っても400g1本のみ。「昨日と違う・・・」と自信が焦りへとかわっていく。

伊藤選手はTOP50シリーズに出場して今年で4シーズン目。タフコンディションに強く、安定した成績を残してきたが、まだこのシリーズでは表彰台に上がっていない。

高まるフィッシングプレッシャーの中で表彰台が遠のきかけた10時40分、バイトしてきたのはキロUP(1,200g)。慎重にランディングして安堵の表情を浮かべた。

この2本目をキャッチした少し前から雨が降り始め、雨足が強まれば雨粒の波紋で水中を透視することが難しくなる。

だが、この雨がバスの警戒心を和らげたのか、逆にバイトの回数は増えていく。1クリーク1本のペースながら、11時14分にキーパーぎりぎりの250g、同30分に900g、同50分に800gフィッシュを危なげなくランディングし、3kg台でリミットメイクが完了した。

その後、この日一番の1,600gフィッシュを12時45分にキャッチして、この日のウエイト4,925gをマークした。

終了間際に悔しいミスバイトはあったが、勝負がかかった最終日にウイナーを上回るスコアを叩き出し、ちょっと悔しいけれど自分の得意とするフィッシングスタイルで準優勝を勝ち取った。

この日の伊藤選手の釣りは、どちらかというと至近距離のサイトフィッシング。まずは魚を探すことを最優先とした。では、高まるフィッシングプレッシャーの中で2日間16本のキーパーをなぜキャッチできたのか。しかも隠しようのない場所ばかりで・・・。

試合後に伊藤流のサイトフィッシングについて話を伺うと、一番に心がけたのは「ラインを張らない」ということ。「ラインのテンションがかかると、それだけで絶対に食わない」という。
だからルアーは常に底ベタ。ラインをたるませた状態でシェイクすることもあるが、ほとんどルアーは動いていないという。誘うためのアクションではなく、ルアーに気付かせる程度の極弱シェイクである。

次にルアーと魚の距離をとること。ダイレクトに狙うとさらに警戒心を与えてしまうため、魚から少し離れた岩やブッシュに“隠すように”プレゼンテーションすることがこれまたキモになるという。

この日の前半は各クリークを回り、後半はヤル気のあるバスがいた場所を重点的にチェックして6本のキーパーをキャッチ。優勝こそあと一歩のところで逃したが、後半に追い上げる見ごとなゲーム展開だった。

この日のリグはマイクロクローラー or スワンプミニのネコリグオンリー。シンカーは1/96ozと1/64oz、フックはマスバリ8号、ラインは3.5Lb。バウデッキの魚探は一度もスイッチを入れることなく帰着時間を迎えた。

1986年5月生まれ。池原から琵琶湖へホームを移し、これから期待される若きトーナメントアングラーの一人。タフコンディション下のサイトフィッシングではトップクラスといえるだろう。

リポート:バスマガジン編集部K

固定リンク  2012年04月23日(月)  

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