2011年トップ50第2戦同船レポート 泉和摩の予選初日
6月開催としては史上希に見るタフコンディション戦となったJBトップ50第2戦エースメーカーCUP。プラクティスの段階でも、一日1本釣れるかどうかという厳しい状況だった。そんな中、プラクティス最終日にシャッドのタダ巻きで6本(うち1バラし)、ワームで2本釣ったという泉和磨の大会初日に同船した。結果、シャッドパターンで3本キャッチ、3460gで初日7位の成績をおさめた。
フライトは21番。下流へ向けてスタート。長いデッドスロー区間を抜けエレキを降ろしたのは8時。
プラクティスで良いサイズが釣れたという曽母谷橋付近からスタート。キャストするのは、現在開発中のシャッドルアー。その名もHMKLシャッド。
小技は使わず、少し速めのスピードでのタダ巻き。
泉の次にやってきた吉田秀雄。ショアライン+カバーを狙う泉に対して吉田は橋脚周辺を狙っていた。
一昨日釣れた期待のスポットは不発。クリークを出て少しキャスト。子守ワンドへ行くと大熊艇が浮いていて、キャッチしたばかりの空気(ボート後方でしゃがんでいた)。
下流へ移動。
プラで釣れた場所をチェックしていく。
基本的に少し沖目の中層を泳がせている。ロッドに重みが伝わるのは、魚がバイトしたか、目に見えない障害物に不意打ちを食らうかのどちらか。
したがって、障害物にあたっても、フッキング動作をしてしまい根掛かりも少なくない。
プロトシャッドで手持ち数が少ないため、スタックしたら回収棒で懸命に救助。
「え〜?こんなに深く潜るのか〜」
思いのほかスタックした水深が深い模様。魚探表示で2.5m。かなりの時間を掛けて無事に回収!
バイトを信じてひたすらキャスト&リトリーブ。
そして、またスタック・・
必死の救助空しく今回はロストしてしまう。
「あと3つしか無いのに〜」
「岸際を通したらダメですね〜。適当に沖側でOK」
浮きゴミに悩まされながらも小移動を繰り返す。
そして、水曜日に釣れたストレッチへ。
ここで待望の1本目がヒット!
ご本人いわく「600gくらいかな?」
プラで釣れたのは全て釣られ傷の無いコンディション抜群のキロアップだったそう。この1匹は想定外の小ささ。
「プラではもっと大きくてキレイな魚だったんですけどねウフフフ」
「今のはかなり沖で食いました。プラで釣れた場所(岸からの距離)はダメみたいですねぇ」
「相模湖・津久井湖でもみんなのボートの下のラインで釣れることが良くあるんですよ〜ンフフフフ」
その後も中〜下流域を細かく移動するが、浮きゴミが広がっていて思い通りの場所に入れないことも。
「40UP3本で予選通過かな?」
記者:そんな事無いと思いますよ!そんなに釣れてないと思います。
「ダダ粘りで食わないヤツを食わせられているかも」
ライトリグに口を使わない魚をシャッド速巻きのリアクションで釣っているイメージ。
小さいバスが居るであろうワンド奥で少しだけワームをキャスト。すぐにノンキーがヒット。
「一応計ってみます」
ノンキーでした。
「クリークの場合、泥底に魚が居るけど、岩には居ないんですよ、本湖の場合はどうかな?」
「誰もやっていないからダメかな?ンフフフフフ」
ハスヒット!
ワンドに入ったところでシャッドにバイト!
「あれ?」
一度あたって、抜けた後にもう一度食った模様。
ロッドの曲がりからして1500クラスか?
「おかしいと思った。ナマズでした! ンフフフウ」
「ルアーを取られたくない ンフフフウ」
「ハスも釣れてバスも釣れてナマズも釣れた。優秀なルアーです。ンフフフフ」
「下るかな?迷うな〜。ゴミの無いところで釣りをしたい」
11時を前に少し迷いが出てくる。
「このまま(シャッドを)やりきって良いのかな?やっている事は単純で良いんだけど」
「釣れないと、全然ダメ〜 ワームやろうかな?」
2時間ほどバイトが無く、シャッドの釣りへの自信が揺らいできたようす。プラではワームでも2本キャッチしたそう。ただし、ワームでスローな釣りをするべきスポットは朝イチに撃って反応が無かった。
シャッドのカラーをキンクロにチェンジ。
「7キロくらい釣りたいな〜」
プラで釣れたのは軒並みグッドサイズで、それが揃えば7キロコース。
11時を過ぎて行き交うボートが増えてきた。
小さいワンドへ移動。シャッドにウィードが引っ掛かってきた。
「ウィードがあるところはノンキーチャンス」
と言い、キャロライナリグを投入。
「巻きの体になっているから待てない ンフフフフ」
すぐにノンキーと思われるバイトが2回。
「釣れないから、ノンキーのあたりでも嬉しい ンフフフフ」
と、少しの間のリフレッシュを経て
「巻く!」
っと自らに言い聞かせるように宣言。
「微風でゴミが流されていますね〜」
少し巻いたあとに、ノンキー場で再びキャロライナリグを投入。
もちろん真剣にノンキーを狙っている訳ではなく、その周囲にいるであろう、キーパーもしくはグッドサイズを狙っている。
それでも、バイトが無く・・・
「もうやるところ無い(苦笑)」
シャッドのカラーナチュラルなアユ系にチェンジ。
11時55分にバイトらしき感触。ロッドがゴンっと持って行かれた。
その後はたまに軽い根掛かり。
「あ〜飽きない程度に根掛かりがあるから気持が持つ ンフフフ」
「ライトリグをやったから釣れる訳ではないんですが・・・あ〜段々ワームをやりたくなってきた〜 ンフフフフ」
12時4分にハスをキャッチ。
「ハスが居る所はバスも居る!」
と、しばらく巻くが・・・
「下流はもうやりきった!」
朝イチ1本釣ったストレッチへ戻る。
見渡す限り誰も居ない。
そして・・・
待望の2本目ヒット!
「センニサンビャクですかね?」
そしてすぐに3本目がヒット!
さっきより長さは無いが太くて元気いっぱいのバス。
散々下流をやってダメで、朝イチ釣れたスポットで合計3本キャッチ。
周囲のワンド・クリークで産卵した個体が本湖側へ出てきてこのあたりで休んでいるのでは?と分析。
わずか20mほどのストレッチなので、さすがにその後は追加ならず。
「ポストの好きそうな場所は全部やる!」と宣言。
プラクティスで釣れた場所以外の縦スト系ストラクチャーをランガン。
しかし、4本目が釣れることはなくタイムアップ。
結果、3本のキーパー全てHMKLシャッドでキャッチ。
ロッドはダイワSteez STZ601LFS
ヒットルアーはプロトタイプのHMKLシャッド
「3キロ行くかなー」と心配していたが、公式ウエイトは3460g。
2日目は増水や浮きゴミの増加でこのパターンが通用せずノーフィッシュだった。
泉はHMKLブランドで多数の人気ルアーを世に送り出している。西日本のアングラーにはピンと来ないかもしれないが、関東近郊でのK-I65やK-Iマック、ザッガーの人気はすさまじい。更にエリアトラウトでも大人気のブランドだ。
今回のこのHMKLシャッドは自身でも驚く釣果だったそう。そして・・・
「天才ルアービルダーの称号を貰いたい(笑)」
と釣りをしながら何回か言っていた。
天才ルアービルダーとはジャッカルの加藤誠司こと。同じタダ巻きシャッドであるジャッカルのソウルシャッドに釣り勝って、加藤から称号を奪いたいらしい(笑)
大会終了後、加藤にその旨伝えると・・
「オレの方が釣ったから、それは譲れない(笑)」
そう、加藤は初日にソウルシャッドで4785g釣っているのだ。
しばらくは「ゴッドハンド」でお願いします>泉さん
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文中敬称略
写真・レポート:NBCNEWS H.Togashi